イタリアでは豊富な運動量でボールへ向かって猟犬のように走り回るMFを「クルソーレ(飛脚)」と呼ぶ。米本拓司はまさにそういう選手であったし、いま再びその輝きを取り戻しつつある。味の素スタジアムで一昨年の王者を派手に葬り去った“火祭り”の主役が最前衛を務めた渡邉千真であったことに疑問の余地はないが(だから彼が1面なのだが)、ただ、せっせと渡邉へ薪をくべつつ、相手の火に水をかけるのを忘れなかった背番号7の輝きは特筆しておくべきだろう。現役A代表の相棒は、この素敵な猟犬を「僕の飼い犬」と自慢していたそうだが、このコンビが青色のユニフォーム姿で実現する日も、そう遠くないかもしれない。
どうやら今季のFC東京は、かなり強いらしい。開幕前はそんなに期待していなかったのだが(失礼!)、開幕戦を見ながら考えを少々改め、柏との第2節を受け、考えを130度くらい回転させることになった。やはりフタを開けねば分からないことはある。渡邉がここまでやるとは思っていなかったし、米本のパフォーマンスがここまで上がってくるとも思っていなかった。東慶悟はやれると思っていたが、しかしここまで短期間でフィットするとは、やはり思っていなかった。
勝利のダンスに揺れた味スタ。今年の12月7日は、ひょっとすると、ひょっとするかもしれない。
2節を終えて、連勝スタートとなったのは全部で4チーム。首位・横浜FMは大量得点のおまけまで付けての快走スタートとなった。続くのがFC東京で、3位には浦和。広島、そして名古屋という戦力のそろったチームを続けて叩いているのは地力の証明だろう。ここも“候補”と見て間違いない。3位タイのC大阪は内容的にはまったく褒められたものではないが、粘り強く勝ち切った。柿谷曜一朗の覚醒など、未来への好材料も多い。
下に目を転じると、新潟が連敗。内容的にはまったく悪くないだけに、余計に悔しい出遅れだ。新潟に限らずスタートに失敗したチームで懸念されるのは心理面。第3節が重要な分岐点となる。。